being&doing

毎週月曜日から木曜日まで夜7時30分からNHK総合テレビで放送している『クローズアップ現代』は、あらゆるジャンルの情報や現代抱えている問題を取り上げる好番組で、きっと多くの方がご覧になっていることと思います。

昨夜(13日)の「どう叱る? どうほめる?  変わる社内コミュニケーション」は、まさに私たちが日々悪戦苦闘しているテーマのひとつでした。

これまでの終身雇用や年功序列という社会状況が一転した今、部下の叱り方やほめ方を教える研修が全国各地で人気を集めているそうです。

「上司が軽く注意したつもりでも、それが原因で会社を辞める若者が後を絶たず、・・・その一方で、“ほめる”だけの、厳しさのない職場では、人材が育たないと危惧する企業も増えている。

叱るのか、それとも、ほめるのか。

上司の苦悩の背景には、成果主義の導入、年功序列の崩壊、雇用形態の複雑化など、会社の構造が変化し、これまでにないコミュニケーションが企業社会の中で求められていることがある。

部下の指導に悩む管理職や、新しい人事システム導入を試みる企業の取材を通じて、現代に求められるコミュニケーションのあり方を探る」。

という内容でした。

今の美濃紙業はどうでしょう?

方向性は的を得ており、大多数の社員が同じ方向に向いて励み大きな改善が見られます。あと数名の向上心の希薄な人に、もどかしさを感じながら努力を重ねているのも事実です。

ところで、社内のコミュニケーションを考えるとき、脳裡に浮かぶのが「コーチング」です。

「コーチング」とは「人の心を整理することができて、自分自身も豊かになる会話法」のことで、子育てやスポーツ選手のメンタル支援だけではなく、今ではビジネス界にも普及している技法です。

ビジネスの場ならば、「そうだ、やってみよう!」と社員の自発性を促すためにどうすればよいのかを考えます。

まず、人が行動を起こす時とは、手に入れたい夢(未来)がある時や、その先にもっとより良いものがあると信じられる時、自分にはできるんだと自分を信じられる時、それを喜んでくれる人や支えてくれる人がいる時、そして、最も高次元である自分の使命に触れた時などが考えられます。

そこで、それらの心からの望みを実現するために、本人の持てる力を最大限に引き出し、自発的に行動できるようにサポートするコミュニケーションとプロセスが「コーチング」です。

コーチングには能力を引き出してくれるパートナーが必要で、管理職や各部長がコーチとなってサポートするわけです。

初めに、今の自分では手に入らない、自分の望む未来(ビジョン)を描き、そのアイデアが出れば、コーチは対象者に次のように問いかけていくのです。

それを手に入れるためには何をしますか?

やってみてどうでしたか?

それを達成したら、どんな気分でしょうか?

気づいたことは何ですか?

そして、どんなことが起こりますか?

そのためには何が必要ですか?

今すぐできることは何ですか?

これらの質問が行動につなげるコミュニケーションだというのです。具体的でわかりやすい教えですが、単にハウツーとして取り入れるならば自分自身を真に生かすことはできないでしょう。

昨日の番組の最後で、「今、上司の何が求められているのか」について、ゲストの多摩大学大学院教授の田坂広志さんは次のように言われました。

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この時代、一番に問われてるものは部下をどう見つめてるかだ。

今の時代というのはどうしても操作主義になり、どうすれば部下をうまく動かせるか、変えることができるかというふうに考えてしまう。でも本当はそうじゃない。

一人ひとりの部下の成長を本気で考えられるかどうかが分かれ道のような気がする。部下の成長のためにやっている、この心構えを本気で持てるかどうか、これが今、本当に深く問われてると思う。

部下に嫌われたくないと思うと、当然マネージメントは柔らかくなるが、かといって、それを信頼してくれるわけではない。部下には上司が思ってる以上に上司の心が伝わっている。したがって何を大切に見つめてるかだ。

あの人だったら叱られてもついてくると思う方もいれば、優しいけれども何か本当は信頼できないという上司もいる。

昔から言われるとおり『部下は上司の鏡』で、どうやって信頼に足る人になれるのかは、われわれの人間としての総合力みたいなものが問われる時代に入ってるということも事実だと思う。

心の模様(あり方)が非常に大事だ。その意味では今、掛け値なしにわれわれの姿が伝わってしまう時代だ。人間力がそのまま問われる。大変な時代だが成長していける時代だと私は感じている。

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まさに「ビーイング」ですね!

正しい理念を基盤にした今の歩み方で前進していきたいと思います。